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:2007:09/20/09:59  ++  B 富士

日本を代表する富士山は、静岡県や山梨県などから広範囲にわたって見る事ができるが、
絶景ポイントというのは数少ない。
ここは、そんな素晴らしい場所にあるホテル兼結婚式場廃墟で、
裾をおおきく広げた雄大な富士を眺めることができる。
廃墟の朽ち果てた窓から見える大きな富士は、感慨深いものがある。
人間の造り出したものは、長い歴史の内の一瞬で朽ち果て、
遥か昔からある富士は雄大で人々を魅了している。
自然が生み出す景色と、人が造り出した物の対照的な姿がとても印象的だ。

DSCF0757-1.jpg





この廃墟は、深い霧に包まれる事もよくある。
辺りに街灯一つなく、光という光は自然光のみで、霧の中に浮かぶ姿は、時に幻想的な景色も見せる。
風がとても強く吹き付ける建物の中は、壁や天井が中途半端に剥がれ、力なくぶら下がり、
重なり合って乾いた音を立てていた。
フロアーを見渡すとグランドピアノが目に入ってくる。
茶色い少し小振りなグランドピアノで、鍵盤は秩序をなくし、表面の統率がなくデコボコになっている。
何者かによって赤く塗られた鍵盤は、いかにも心霊スポットにありがちな安い演出だ。
その鍵盤を優しく叩いてみる。
「ポーン」というピアノらしい音が出たのは意外であるが、全部が全部音が出るわけではなかった。
音の出るところだけをリズムよく叩くと、何かの曲になり、それが霊を呼び寄せる。
そんな心霊話があってもおかしくない位の、魅力的なピアノだと思いクスクスと笑っていた。

3階と4階は客室や広いフロアになっている。
特に何も残ってはいないが、どの部屋からも富士山が凛々しく見える造りになっている。
アクセスも良く、周りがもう少し賑わっていたら、
きっと今尚現役のホテル兼結婚式場だったであろうと思わせる程の素晴らしさだ。
 1階の式場は、建物の全体から雨漏りした水が集っており、
ピチャピチャと滴った音が昔のホラー映画を思わせる。
崩れた天井は配管が丸出しになっており、床や柱や壁には、その水が滲みこみ黒く変色している。
結婚式場という面影は全くなく、人生の門出を祝う場所だった事が皮肉に感じる空間だった。

IMG_6928-1.jpg





富士を雄大に望み、結婚式という幸せを見続けてきた縁起の良いこの建物は、
現在それと対照的な存在になった。
廃墟好きからするとこのシチュエーションは魅力的だが、なんとも切ない話である。
日本には様々な廃墟が存在する。各廃墟で感じる事は違うが、その延長線上には、どの廃墟でも共通する「想い」がきっとあるはずだ。
それが何か解るまでは、しばらくこの趣味をやめられそうにない。


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物悲しい

窓からの景色は、最高に素敵ですね。

>音の出るところだけをリズムよく叩くと、何かの曲になり、それが霊を呼び寄せる。
そんな心霊話があってもおかしくない位の、魅力的なピアノ

本当に、そんな話ありそうですね。きっと心霊話って、そんな話があってもおかしくないが、いつの間にやら、そんな話があるらしい…に変わったりして心霊話になると思うので、今後 このホテル兼結婚式場に関して、そんなうわさが流れたら、きっと元は楓さんなんでしょうね。

  • :2007年09月21日金
  • +
  • +:みかちょ
  • +

Re 物悲しい

あはは そうかもしれませんね(笑)
出所を探れば結構こんなものかもしれませんね(笑)

ここには他に出来上がった心霊話があるのですが、最近ではそれも語られなくなりました。

  • :2007年09月24日月
  • +
  • +:楓
  • +

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