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廃墟ちゃんねるをまとめたブログ
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:2007:09/16/14:29  ++  きものH

20060625_0377.jpg 茨城県のそれほど栄えてるとはいえない街道沿いに、着物屋と住居が一体になった廃墟があった。
真っ赤に錆びたトタンの外壁や、割れた窓ガラスからはカーテンが風になびいた姿は、そこを通る人に一瞬の恐怖を与えた。
1階の店内は暗く、両目を塗られたダルマの赤々とした姿が印象的で、足元には反物や飾り物を入れていただろう空き箱が散乱している。
着物のポスターが貼られていなければ、ここが着物屋とはなかなか気付かないだろう。
 店と居住区はトビラ一枚で仕切られており、居間にはビデオテープや郵便物、薬や友達らと楽しく笑う写真などが足の踏み場さえないくらいに所狭しと無秩序に放置されている。
部屋の奥には台所。生活していたそのままの姿で、綺麗にすればそのまま生活できるだろうという空間だ。
目を引いたのは冷蔵庫だった。
この廃墟の内部を少し見たら、冷蔵庫の中が容易に想像できたが、それを確認したい衝動にかられた。
おそるおそる重いトビラを開いてみる。
ほんの少し開いただけで、中身を見なくてもどういう状況か詳しく説明できる位の臭い。
思い切って全開にし、中身を自分の目で確認する。
白いはずの保冷壁は黒く、食品や調味料など、昔は口にするものだったという事を全く想像させない物質になっている。
着物屋廃墟に冷蔵庫の臭いが充満し始めたので、危険を感じトビラをしめた。

_MG_1611.jpg 2階には応接間や子供部屋があり。二つ並んだ机にはファミコンのカセットや卒業アルバム、
集合写真や人形などが散乱していた。
これを見ると、私とほぼ同じ位の年齢層を感じ、ここの元住人に奇妙な親近感が湧いてしまい、
そして部屋を見回した時に涙ぐんできた。
のうのうと生きてきた私と同じ歳の人が、卒業アルバムや写真などもここに残していかなければいけない状況になった事を想像してしまった。
もちろん、そんな辛さなど計り知れないものだというのは解るが、なんともやりきれない想いになって、この廃墟を後にした。

ここにいつまでも残る住民の「念」が、私にそうさせたのかもしれない。

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