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廃墟ちゃんねるをまとめたブログ
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:2007:09/14/19:56  ++  藪ホテル

ホテルP
何百という廃墟に行った事があるが、こんな廃墟は初めてだった。

真夏の一番気温の高い時間帯、午後2時。
ゴミが多く捨てられた薄暗い道を進むと、急にひらけた場所に出た。
強い日差しと紫外線が、容赦なく体を焦がす。
ここは本当に廃墟だろうか?
周りを見渡しても建物の影すら見当たらない。
ただ、木々に隠れるように「フロント」と書かれた物置小屋程度の建物が、ここを廃墟と決定付けた。
しかし、そのフロント以外建物は見当たらない。
目の前には、藪しか存在しないのだ。
背の高さを軽く越えた藪の波。
いくら藪で有名な廃墟と言えども、これは想像をはるかに超えていた。

_MG_5423-1.jpg 本当にこの中に廃墟があるのだろうか?
全く建物の影すら見えない。
しかし、フロントがこの奥に廃墟があることを示してくれた以上、
必ずあると信じて、意を決し藪に挑んだ。
「藪こぎ」という簡単な言葉で表現できないほど道は険しく、そしてもう一つの敵が私を襲った。
蚊である。
ここぞとばかりに蚊が集ってきては、耳元でかん高い羽音をさせる。
藪を払っているのか蚊を払っているのかわからないくらい腕を振り回した。
真夏に長袖が重宝した瞬間である。

暴れる様に藪を突き進むと、ようやく建物が見えてきた。
1階建てで部屋の横には車を止めるスペースがある。
藪の猛威も駐車場までは及ばず、しばしここで休息をとることにした。
しかし、蚊の猛攻だけはやむ事がなかった。
虫除けスプレーなどは全く役に立たず、汗をかいた顔の周りにまとわりつく蚊を払うのがやっとになってきた。
これは止まることを許されないと判断し、この建物の撮影を開始した。
周りを良く見ると、同じ様な建物が点々と存在する。
昔ながらのモーテルといったところか、中途半端な和室や、洋風を履き違えた洋室がいつもながらのラブホテルの廃墟を演出していた。

「この程度か」

半ば諦めていた時、同行していた1人が「あそこに2階建てがあるぞ」と言ってきた。
藪の中で見てきた部屋は、どれも1階建てだったが、藪の最深部に人目を避ける様にそれはあった。
蚊の追跡はいまだに続いているが、その建物の中を覗いてみる。
暗さに目が慣れるまでしばしかかった。
藪によって、太陽の陽が入らなく薄暗い。
おまけに、昭和ラブホテルの定番とも言える壁紙が、その暗さに拍車をかける。
薄気味悪い壁紙を我慢して、風呂場や部屋の中を撮っていく。
蚊の攻撃は、部屋の中でもお構いなしだ。
シャッターに手をかけた瞬間に、その指に止まる蚊にイライラした。
2階に上がってみると、ラブホテルの代名詞ともいえる回転ベットが目に止まった。
赤々とした布団が、暗い中に浮かびあがる。
ラブホテル廃墟でも、そう簡単にお目にかかれない回転ベットに私は興味深々。
耳元で羽音を奏でる蚊に、気にも留めずそのベットを撮った。

_MG_5438.jpg 
 






藪を超えてきた甲斐があった。
回転しているところは当然お目にかかれないが、
現役当時、男女を乗せてグルグルと回転していた事を想像するのは心地よいものだった。
そして、そんな満足感を得ながら、帰りの藪に再度挑戦したのである。

 現在、現役として繁盛してるラブホテルのイメージはとても明るい。
ホテルの中で行なわれる行為は、昔ほど後ろめいたものではなく、比較的オープンな感じになっているのではないだろうか?しかし、時代をさかのぼれば、それは逆になっていく。「連れ込みホテル」と称されたいた時代があるほどで、ラブホテルは後ろめいたものという風潮があった。そのイメージからか、廃墟になった昭和のラブホテルは暗い演出が多い。この廃墟は、藪という最高のカモフラージュにて、本来の目的を達成できたのかもしれない。

私にとって、思い出深い「藪ホテル」である。


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:2007:09/13/16:16  ++  ホテルアムール

IMG_5113-1.jpgホテルアムール。
昭和を代表する有名観光地、熱海から山を一つ越えた辺鄙な場所に存在した。
峠を越えてしばらくクネクネとした道をおりていくと、風に煽られたボロボロの小さい看板が見えてきた。これはひょっとして「廃墟」ではないかと、安っぽい看板にかろうじて残っていた矢印の案内通りに進んでいく。
陰気な空気が立ち込める暗い暗い沢のそばに、廃墟という言葉がピッタリな建物が姿を見せた。
2階建てのラブホテル。1階は車を止めるスペースになっており、その駐車場から直に階段を上り部屋に辿り着くという構造だ。
狭い階段を上っていく。階段を演出する壁紙は、誰が好むのかという趣味の悪い真っ赤な壁紙。
気分を害しながらも階段を上ると仰天した。
窓の外に設置されている、ピンクのビニール製の目隠しがその色に部屋を染めていた。
部屋には、古臭い女性用の洋服が何着も何着も、秩序なく放置されていた。
丁寧にハンガーに掛かった洋服もあったが、人がぶら下がっている様にも見えて、
激しい恐怖を感じてしまった。
この廃墟は、なぜ何百着もの洋服が散乱しているのか?
どの洋服を見ても、昭和40年代から50年代のデザインばかり。
倉庫に眠っていた「年代モノ」を処分しきれずに、業者がここを捨て場としたのだろうか。
しかし、有力な情報が後日飛び込んできた。
ここに服を持ち込んでいる人を見かけた、という情報だ。
年の頃は30代から40代。
ひょろっとした、いかにも夜のお仕事が似合いそうな外国の女性。
遠くから目を凝らして見てみると、その傍らには、手提げカバンを持っており、時折見せるカバンの中身がその洋服だったという。
お店に雇った沢山の「ダンサー」達に提供していた洋服を、経営に行き詰ったママさんがここを捨て場に選んだのだろうか。
ただでさえ緊張感がある廃墟で、この様な意図しない演出は極めて心臓に悪いものである。
世の中には、様々な廃墟があるものだ。

ホテルアムールは、沢山の廃墟フリークの興味を集めていたが、2007年に解体されてしまった。